AMDA国際医療情報センター
supporter
login
トップ  >  NO.91 ケースあれこれです

 時間外を含め何度も、英語を話す医師を紹介してほしいと、某国の医師が電話をかけて来られました。顧客を連れて日本へ行くので、日本の医師と連絡を取って準備をしておきたいことがあるとのことでした。これまで何度も書いている通り、当団体はボランティア団体なので、営利企業が顧客サービスのために集めている情報収集には対応していないため、この医師にも何度もその旨を伝えたのですが、理解してもらえませんでした。そして最後に言われたのは、「君たちも医療機関からお金をもらっているんでしょう」という一言。きっぱり「いただいていません」と答えたところ、驚いて、「わかりました」と引き下がってくれました。しかし、 別の団体経由で結局相談が入ってきました。喘息を持病に持つ顧客のために小さな『医療用』酸素ボンベがほしいということでした。医療用で用意できそうなボンベが大きいことを伝えたところ、大きなものはいらないとのこと。結局どうされたのかはわかりません。


 留学生で間もなく帰国予定の方は爪水虫の新薬の処方を希望されました。調べてみたところ、発売は帰国の5日前。製薬会社には発売当日にならないと、どこの医療機関が処方するかは分からないと言われ、待つこと6日。無事に発売翌日に処方してくれる医療機関を紹介することができました。どんなに画期的な薬なのかと気になるところです。


 そして忘れられないのが、感染症の検査結果に陽性反応が出た旅行者と保健センターとの間の電話通訳です。日本に着いてから、どこへ行ったか、どこで排せつ、入浴したかという聞き取り調査だったのですが、排せつはホテル以外ではしていないとのことでホッとしたのもつかの間、その時期に別の感染症の感染源として大きな話題だった公園や、その周辺の公園へ行っていたとのことでした。電話通訳で本当に良かったと、そっと胸をなでおろしました。日本での騒ぎはご存知ない様子でした。次の国に入国する際に、止められるかもしれないという説明や、消毒薬を使うのであれば渡しますという説明には、「もう症状がほとんどないのに、そんな必要あるんでしょうか。」と言いつつ、「わかりました。」との返事でした。無事に旅行が続けられたのであればよかったです。


 アルコール依存症の方のケースも2件続きました。1件は職場の方からで、とても心配されていました。不幸が続いてとても辛い状況もあってかなりひどい状態なので、自国に帰って治療を受けた方がよいのではないかと思うのだが難しい。日本語も日常会話はできるが、心の思いを話すのは難しいとのことでした。何とかその方の母語が通じる医療機関を紹介することができました。もう1つのケースはお酒をのむと攻撃的になってしまうというご本人からの相談で、AA*へ行きたいとのことでした。こちらも地元のAAや断酒会を紹介することができました。が、紹介時に、本人がその部分だけ日本語で言った「AA」が、実は何なのかよくわかっていらっしゃらないこと、また、攻撃的になるだけなのでまだ依存症ではないから医療機関には行く必要がないという認識を持っておられることがわかりました。AAについて少し説明し、今の症状でも医療機関で診てもらうことが可能であることをお伝えしました。子どものためにも、もうのみたくないとのことでした。私など、もし、もう一生お酒をのんではいけないと言われたら、生きていく大きな楽しみがなくなってしまうので、そうならないためにお酒を控えめにしている口なので、がんばってねとエールを送らせてもらいました。(センター関西 I


AA:飲酒をやめたい人たちの自助グループ

プリンタ用画面
友達に伝える
前
NO.91 エボラ出血熱と日々の相談から思うこと
カテゴリートップ
NEWSLETTER 案内
次
NO.92