AMDA国際医療情報センター
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 その方は、ある旅行会社の名前を名乗って電話をかけてきた。「会社が関東にあるため、大阪の医療機関の情報や、土地勘がない。国家事業として海外から医療を目的に来日してもらうことを促すことになったので、その一貫として、人工透析を受けている方々を対象としたい。ついては大阪の中心地で、外国人が人工透析が受けられる医療機関を紹介してほしい」とのことだった。当センターはリストの公開をしていないので、その旨伝えたが、「リストはいらない、1、2の機関でよい」とのことであった。すぐにお渡しできる情報がなかったため、再度、当センターは言葉の問題を持っている方の代わりに、問い合わせをして情報収集をしているので、日本語に不自由がないのであれば、ご自分で問い合わせてみてはどうかと伝えた。日本から海外へ旅行する人工透析が必要な人々の経験は十分にある、失礼なことは聞いていない、どうしても紹介してほしいと、なかなか納得していただくことはできなかった。「関東では○○病院がいつも引き受けてくれている」と、胸を張るかのように付け加える。しかし「1件、1件、電話をかけて訊くことなどできない」とのことだった。聞けば、「全国規模のこの病気をサポートする団体にも問い合わせたが、情報はもらえなかった。失礼なことは聞いていないのに」と言う。どうしてどこも情報をくれないのかと憤りを隠せない様子。

こちらも企業が自社の利益のために、情報収集をボランティア団体に依頼することについて矛盾を感じる気持ちはぬぐい切れず、しばらく、やりとりはつづいたが、関東のようにいつでも外国人を迎える準備が整った病院はないことと、市内の中心地からは遠いが、外国人外来がある病院の名前を挙げたところ、そちらに問い合わせてみるとのことだった。このような問い合わせはままあるが、この20年間の活動で、育ててきたわたしたちの持つ医療機関情報は、言葉の問題のある方のためのものであることを、ご理解いただきたいと思う。(センター関西 I

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