9月に入ったある日、通訳ボランティアさんに、「今月からポリオのワクチンが不活化ワクチンに変わりましたね」と言われ、大慌てで確認作業に入りました。「ほんまやっ!」ということで、センター東京のスタッフと対策を協議。まずはスタッフや相談員、ボランティアが変わった内容を理解して、情報を求められた際にすぐに出せるように準備を、そして販売している母子保健テキストの予防接種のしおりの訂正文を作成。現在はそれを各国語に翻訳し、チェックする段階に入っています。この訂正文は、センターのウェブサイトの「問診票等外国語版」にも追加アップする予定です。

 

さて、ここで少し日本のポリオワクチンの歴史をおさらいしておこうと思います。1959年から1961年にかけてポリオが流行しましたが、緊急に輸入したワクチンを12才までの子ども全員に接種する事により流行は収まりました。その後1964年から国産ワクチンの定期的な接種が始まり、国内での患者からの感染はほとんど見られなくなりました。つまり、日本国内でポリオ患者のほとんどが、ワクチン関連の疑いのある症例か、海外渡航先での感染症となったのです。ワクチン関連の症例とは、予防接種をした子ども、あるいはその子どもの周辺の人が感染したということです。ポリオは感染すると手足に麻痺があらわれることがあるため、さらなる対策はワクチン関連の症例を減らす事、ということで、より強い抗体獲得率があるものの接種後人に感染する可能性のある生ワクチンではなく、不活化ワクチンの登場を願う声が高まりました。しかし年間約100万人分のワクチンが必要となるため、安全なワクチンの生産ラインの確保は簡単ではなく、長い準備期間を経て、ようやく今年の9月から変更が実現しました。

 

☆変更箇所☆

ワクチンの種類

接種回数

接種時期

接種場所

生ワクチン

(経口)

生後3ヶ月以降

6週間以上あけて2回。

春か秋

保健センターなど

での集団接種

不活化ワクチン

(注射)

生後3ヶ月以降

20日以上あけて3回。

 

11月以降DPT(3種混合)

あわせて4種混合となる予定

一年中

医療機関での

個別接種

 

1回目に生ワクチンの接種を受けた方、今後流行地域へ帰国、渡航する予定の方、生ワクチンと不活化ワクチンの違いが知りたい方は当センターへお問合せ下さい。

 

準備を始めて2週間ほどして、早速「今日、ポリオの予防接種を受けに行ったら注射だった。すごく強いのではないか」と心配した母親から相談が入り、用意した資料を基に情報提供することができました。しかし、しっかり頭に入っていないことを認識したので、アウトプットがしっかりできるように、再度勉強しようと思います。(センター関西 I