最近、外国人の方から日本での治療を希望する相談が増えてきたように感じています。長期の治療目的での来日を希望されている場合、通常行っている言語の通じ る医療機関のほかに、私たちは医療滞在ビザの取得と身元保証人機関についてもご案内をしています。外務省のサイトでは、「医療滞在ビザとは、日本において治療等を受けることを目的にとして訪日する外国人患者等(人間ドッグの受診者等を含む)及び同伴者に対して発給されるもの」と説明されています。2011年1月より運用が開始されました。来日しての治療は在日外国人の患者さんが治療を受けるのとは違い、治療スケジュールの調整の他に宿泊、ビザの申請、交通手段の手配も必要となります。患者は全額自費になるので医療機関側としては支払い能力の確認も必要になると思います。そのような手配を総合的に受けているのが、身元保証人機関です。身元保証人機関とは、外務省、経済産業省または観光庁が定めた登録基準により登録をされており、外務省のホームページに掲載されている観光会社もしくは医療コーディネーター等です。

  先日、英語を話される方から国際電話で、「日本で前立腺がんの治療を受けたいので言葉の通じる医療機関が知りたい。」という相談がありました。特殊なサイバーナイフという放射線治療装置で治療してほしいという希望でした。すでに医療滞在ビザの取得も検討しており、母国と日本の複数の病院へご自身で病気の不安と治療方法の問い合わせをしていたのですが、にほんでは医師が直接電話相談に対応することができないので、困ってセンターにお電話をくださいました。この方の場合、1、治療にどのくらいの期間が必要と言われているか?2、どの在留資格で滞在を考えているか?3、箱区で受診したメディカルデータを持参できるか?などご自身でも不明な点がまだ残っていましたので、確認していただいた上で、英語対応が可能な身元保証人機関をご紹介しました。また、別の海外の旅行会社からの相談では、「血液透析が必要な患者を集めて日本への旅行を企画している。会社で提携している医療機関はないので、母国語で団体患者を受け入れて治療してもらえる医療機関を教えてほし」という内容でした。すでに旅行日程も確定して募集をしており、日本での滞在期間は四日間のみとのことでした。短期間なので医療滞在ビザ以外の在留資格(観光ビザ)を取得する予定だったのかもしれませんが、ビザの取得の相談も含めて、母国語が通じる身元保証人機関をご紹介しました。最後は、親族のがんの重粒子治療のために一家で来日したいという方からの相談です。手配は全て自分たちで行うので、空港からの送迎と夜間も含めて医療通訳の派遣をしてくれる機関を教えてほしいということでした。既に母国で日本の病院についての情報を集めておr、医師に短期滞在で治療が可能と聞いていたようでした。身元保証人機関を通じて費用の確認、交通、通訳などの一括手配ができる利点を通訳相談員に詳しく説明してもらいましたが、医療滞在ビザは取らず、個人で全て手配をして来日そしたいと強く希望されたため、母国語の通訳派遣が可能な団体と医療搬送・医療通訳の専門機関をご案内しました。

  これらの相談から、治療目的の来日を希望する場合では日本に親族や知人がいない相談者が多く、日本に来る前に治療の見通しを立ててくることが困難な状況でのここへの対応方法はとても難しいことがわかりました。今後どのように説明したら医療ビザと制度の内容を安心して利用してもらえるのかを検討しながらご案内していくことが、私たちの課題だと感じています。私たちの活動で少しでも在日外国人と遠い海外から日本へ来て受診する患者さんに安心していただけるように、これからもセンター一同で頑張っていきたいと思います。(センター東京 T)