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(2) 点滴して!
 日本に来て半年が経った中国人Aさんからの相談で、3カ月間ずっと風邪を引いていて熱が39度あったため、勇気を出してはじめて日本の病院を訪ねた。中国にいたとき風邪を引くと病院で点滴をしてもらう習慣があったので、病院に行き、点滴を希望していることを先生に伝えたら、何故か先生がすごく怒った。そして、「私の話を全然聞いてくれなかった。また何故か血液検査までされてしまった。結局、やはり風邪だった。それにしても点滴をしてくれなかった。三日分の薬をもらって飲んだが、未だに38度の熱が続いている。やはり点滴がよいので、してくれる病院を紹介してください。そして、その先生が話を聞いてくれなかったせいで治療が遅れたため、医療ミスだ」と本人が言う。

 こちらでは他の病院の紹介はできるが、患者の状態を診ないとどういう治療ができるかあるいは点滴をしてくれるかどうかは断言できない。以前の病院でもきっと先生が状態を診て、点滴をしなくても良いと判断したのだろう。他の病院に行って最初から検査を受けるより、もう一度以前かかった病院に行き、薬を飲んだがまだ治っていないことを先生に相談してみてはと助言したら、もう一度行ってみると言い電話をきった。数日後、Aさんから再び電話があった。「先日はお世話になった。もう一度その病院に行った。先生に自分の思ったことを言い、相談したら点滴をしてくれた。風邪も治った。そして、先生ともゆっくり話しができた。そちらに電話して日本と中国の違いを気付かせてくれて本当にありがとうございました。」とお礼の電話をくださった。

 自分の意志を一所懸命先生に伝えたい患者、適切な治療をしようとしている医師、言葉の問題もあるが、背後には医療習慣の違いも影響しているだろう。また、国によって医療についてある程度違うことを念頭に置かないと、異国で本国と同じ治療を求めた場合に疑問が生じ、納得の行かないことも多くなるだろう。私もそのようなカルチャーショックを体験してきた一員として、少しでもそういった誤解を解けるよう日々の相談に心がけている。

(AMDA国際医療情報センター NEWSLETTER NO.20より)
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